ゲームプランナー教育に関するメモ
随時更新していきます
ゲーム クリエイター教育に関する資料
ゲーム会社やIT企業での研修事例
私の考える「ゲームプランナー新人研修」について
研修で得るべきスキル
- 基礎知識
- ゲームのしくみ(構成要素・基本の設計原理・遊戯論)
- ゲームデザイン(メカニクス)
- 体験設計・UI/UX設計(レベルデザイン・ナラティブ・UI・認知心理学)
- コンセプト設計
- 運営・プロモーション・マーケティング・消費行動
- 基礎工学(ハードウェア・ネットワーク・描画)
- 映像・アート
- 開発体制・プロジェクトマネジメント
- 産業構造・業界構造・エポックメイキングな作品知識・歴史
- ゲームプランニング業務
- 技能
- 「考える」
- 何らかの問題を解決する発想力・提案力(精度・スピード・量)
- 論理的な根拠から判断する意思決定力(精度・スピード)
- ゲームデザインを分析・発想・設計する能力(精度・スピード・量・独創性)
- 「書く」
- 資料作成能力(正確性・スピード)
- 構成力・まとめ力
- 企画書・仕様書の実践的能力
- 「伝える」
- プレゼンテーション(わかりやすさ・説得力)
- コミュニケーション能力(正確な意思伝達)
- その他、実務に近い専門技能の基礎
- 意識・習慣
- 積極性・フットワーク
- 論理的思考・論理的説明
- 勉強を継続する向上心
- 幅広いエンターテイメントに触れ、分析し、実践する
記憶に残る研修:楽しんで覚えて身につける
カリキュラムの先行例
IGDA開発者教育カリキュラムフレームワーク(2008)
シラバス参照 (teu.ac.jp)
東京国際工科専門職大学デジタルエンタテインメント学科
ゲームクリエイター大学│ゲーム開発・プログラミングの習得│東京国際工科専門職大学 (iput.ac.jp)
以下、シラバス検索より抜粋
ゲーム構成論Ⅰ
テキスト: 『ゲームデザインバイブル 第2版』
授業の到達目標及びテーマ |
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授業の概要 |
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本科目では、ボードゲームからVRゲームまで様々なゲームに共通するゲームデザインの基本原理について学ぶ。過去のゲーム論を参照すると同時に、ゲーマーの心理についても理解する。様々なジャンルのゲームタイトルを説明できるようになるため、ストーリー・アートワーク・テクノロジー・ゲームメカニクスといったゲームの各要素についても説明できるようになる。本科目ではゲームデザインを通じて、情報科学、心理学、ユーザ分析などいろいろな分野の知見を学ぶ総合的なアプローチをとる。また、社会の中でのゲームデザイナの仕事を考えるために、社会への影響や社会的責任についても理解を深める。 |
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授業計画 |
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第1回 ゲームデザインとゲームデザイナ ゲーム開発者の職種と、どの職種でもゲームデザインに関与することを学ぶ。ゲームデザインによってつくられるユーザ体験(ユーザエクスペリエンス)を説明できるようになる。
第2回 ゲームの要素 ゲームをプレイしながら分析することの難しさを理解し、どうすれば遊びを分析できるかを説明できる。ゲームを要素に分解して説明することができる。
第3回 ゲームのテーマ ゲームの各要素を使って、ゲームのテーマをどうやって補強するのかを理解し、過去の名作を各要素とテーマから説明できる。
第4回 ゲームとプレイ、プレイヤー、プレイヤー心理 ゲームの定義の難しさとゲームプレイについて理解する。幅広いプレイヤーを分類するための手法として、消費者区分(マーケットセグメンツ)や快楽の分類、プレイヤー分類、ローカライズとカルチャライズについて理解する。プレイヤーのメンタルモデルとして、チクセントミハイのフロー理論、マズローの人間の欲求の5段階説、デシとライアンの自己決定理論、内発的動機付け、リーヴの自律的自己調整、コーンの報酬主義批判について学ぶ。
第5回 ゲームメカニクス ゲーム独自の要素であるゲームメカニクスについて、大まかな分類を学び、特にブレイクスルーを起こしたゲームメカニクスとして、ゲームの仕組みを連続空間でも離散空間でも説明できること、オブジェクトの状態遷移で説明できることについてゲームの古典を使いながら学ぶ。
第6回 ゲームメカニクス(続) 近年のゲームメカニクスの傾向として、ユーザがルールを作ること、確率と期待値について学ぶ。
第7回 ゲームバランス ゲームメカニクスを知っているだけではゲームデザインはできない。バランス調整が必要だが、ゲームバランスはいろいろな意味で使われてきた。そこでゲームバランスの類型と、代表的なゲームバランシングの方法論について学ぶ。
第8回 ストーリーとナラティブ、ゲーム世界 ゲームにおけるストーリーの作り方について学ぶ。また、ゲーム世界が他のメディアとつながることをトランスメディア理論を使って学ぶ。
第9回 ゲームキャラクターとゲーム空間 ゲーム世界をデザインするために、ゲームキャラクターをデザインする方法と、ゲーム空間をデザインする方法について学ぶ。多様なキャラクターをつくる方法、ゲーム空間を構造化する方法について学び、ゲーム空間の魅力を損ねる要素を取り除く方法についても学ぶ。
第10回 美学・アートワーク 強力なゲームの世界には「雰囲気」がある。それはビジュアル・サウンド・楽曲・ゲームメカニクスがすべて機能してつくりだされる。それを作り出し開発チームで共有するために必要なプロトタイピングについて学ぶ。また、アートとテクノロジーのバランスにおいて重要なテクニカルアーティストの役割について学ぶ。
第11回 コミュニティ・チーム開発・ドキュメンテーション ゲーマーが自分以外のプレイヤーと関わるコミュニティデザインを学ぶ。チーム開発で起こる問題とゲームデザインが果たす役割について述べる。ゲーム開発におけるドキュメンテーションの重要性について理解する。
第12回 プレイテスト デバッグとプレイテストの違いについて説明できる。
第13回 テクノロジー、収益モデル なぜゲームデザインにテクノロジーを学ぶ必要があるのかを理解し、これまでゲーム産業に起こったハイプサイクル、イノベーションのジレンマについて説明できる。収益のために重要なビジネスモデルについて理解する。
第14回 クライアントへのプレゼン これからつくるゲームをクライアントに説明するにはクライアント分析が必要である。また、資金調達(ファンディング)に成功したプレゼンテーション事例について学ぶ。
第15回 社会の中のゲームデザイン ゲームはプレイヤーに影響を与え、社会を変える力がある。社会を変えるゲームの力や、ゲームデザインの社会的責任、CEROに代表されるゲーム産業の自主規制について理解する。 |
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ゲーム構成論Ⅱ
テキスト: 『ゲームデザインバイブル 第2版』
授業の到達目標及びテーマ |
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・ゲーム開発プロジェクトに参加するための基礎知識を身につける。 ・自分が遊んだことがあるゲームに対して要素分析を実施できる。 ・他の人のゲーム分析を批判的に理解できる。 ・国際的なチーム開発に参加するためのゲームデザイン用語を理解できる。 ・チーム開発のプロセスを説明できる。 |
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授業の概要 |
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ゲーム構成論Ⅰの内容を踏まえて、ゲームデザインの個別テーマを講義に演習を交えながら深めていく。まず分析手法について学び、実際に過去のゲームを選んでプレイ分析や要素分析を行う。またゲームのナラティブ分析について学び、発売されたゲームに関する学生のナラティブ分析を批評する。分析手法の次はよいゲームデザインについて講義と演習を行う。まずデジタルゲーム以前から存在する基本的なゲームのデザインについて、パズルゲームを代表例として演習を行う。次にゲーム開発はなぜ難しいのかを学修し、開発中もユーザエクスペリエンスにフォーカスするために代表的なデザインのフレームワークを学ぶ。後半はそれまでの学修内容に基づき、デザインのフレームワークを用いたミニゲーム開発の演習中心の授業を行う。 |
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授業計画 |
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エンタテインメント設計
授業の到達目標及びテーマ |
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・エンタテインメントコンテンツにおける「面白い」と感じるために構成されているものを知る。 ・エンタテインメントコンテンツにおけるプレイヤー感情をコントロールする必要性を学ぶ。 ・エンタテインメントコンテンツにおけるプレイヤー感情をコントロールするための具体的な手法を学ぶ。 ・多くのユーザーが「面白い」と感じるものを「感覚的」ではなく「具体的」に生み出し、言葉や、図にして他者に伝えられる。 ・言葉にした「面白い」と感じるものを現実的な手段で実現する手法を提示できる。 ・「面白さ」の改善方法や効率化を考えることができる。 |
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授業の概要 |
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本授業では、個々のコンテンツから発せられる刺激が視覚、聴覚、触覚、体感などの感覚受容器で受容され、大脳に送られて、知覚・意味形成に至るまでのメカニズムについて学ぶ。続いてコンテンツが内包する知覚心理学的要素と、そこから生じる意味的要素などについて、広範なコンテンツの実例をふまえて考察する。その後、人間の情動を効果的に誘導するための具体的な設計方法論について、制作演習を通して実践的な理解を深める。また、コンテンツによって表現される仮想世界と現実世界の関係性や、表現されたコンテンツが現実世界に与える影響、コンテンツが内包する作家性、現実世界に対する批評性についても学ぶ。 |
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授業計画 |
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第1回 オリエンテーション 全15回の授業概要について学ぶ。
第2回 エンタテイメントと人間の感性 人間がエンタテインメントを受容する際、個々のコンテンツから発せられる刺激が視覚、聴覚、触覚、体感などの感覚受容器でどのように受容され、脳に集約された後に、知覚・意味形成までに至るのか、そのメカニズムについて理解する。
第3回 エンタテインメントの領域と関連する感覚・知覚要素 エンタテインメントが扱う領域はアートから小説・音楽・映像・ゲームと広範囲にわたり、ジャンルごとに多様な特性を持つ。各々の特性と、コンテンツが発する刺激がどのように認識され、体験に昇華するかについて理解する。
第4回 視覚とエンタテインメント エンタテインメントの主要構成要素である視覚情報について、人間がどのように情報を認識し、理解するのか、主に色彩感覚・形態要素・色彩の現象性・共感覚・意味論といった分野から考察する。
第5回 聴覚とエンタテインメント エンタテインメントの主要構成要素である聴覚情報について、人間がどのように情報を認識し、理解するのか、主にサウンドイメージ・音楽におけるエンタテインメント・共感といった分野から考察する。
第6回 現実世界と仮想世界の接続 エンタテインメントコンテンツが世界をどのように記号化・抽象化して表現するのか、主にノンインタラクティブコンテンツである映像と、インタラクティブコンテンツであるゲームの違いを通して理解する。
第7回 仮想世界の理解 エンタテインメントコンテンツが描く仮想世界を、人間がどのように理解するのかについて、主に映像とゲームの違いを通して理解する。また仮想世界と現実世界との関係性や、コンテンツが有する作家性・批評性などについて理解する。
第8回 エンタテインメントの心理評価 エンタテインメントを評価する上で基盤となる知見について、フロー理論、三項強化随伴性(先行刺激・行動・航続刺激)、心理的測定法、SD法など、心理学や行動分析学の知見から理解する。
第9回 エンタテインメントの構造評価 エンタテインメントを評価する方法論について、三幕理論、MDAフレームワーク、生態学的情報収集に基づくコンテンツへのリアルタイムフィードバックなど、クリエイター側の知見から理解する。
第10回 ゲームとコンテンツデザイン演出(1) コンテンツデザインに伴うエンタテインメント性の変化について、ゲーム開発エンジンによる制作演習を通して、実践的な理解を深める。
第11回 ゲームとコンテンツデザイン演習(2) コンテンツデザインに伴うエンタテインメント性の変化について、ゲーム開発エンジンによる制作演習を通して、実践的な理解を深める。
第12回 映像とコンテンツデザイン演習(1) コンテンツデザインに伴うエンタテインメント性の変化について、映像編集ツールによる編集演習を通して、実践的な理解を深める。なお、その際の映像素材としては、第10回~第12回の制作物を使用する。
第13回 映像とコンテンツデザイン演習(2) コンテンツデザインに伴うエンタテインメント性の変化について、映像編集ツールによる編集演習を通して、実践的な理解を深める。なお、その際の映像素材としては、第10回~第12回の制作物を使用する。
第14回 コンテンツ制作とフィードバック 第10回から第13回で制作した映像作品を題材に、学生間で評価を行い、改善する方法について学ぶ。
第15回 まとめ 第9回から第14回にかけて制作した制作物を発表し、相互にレビューを行う。その後、授業の全体的なふり返りを行う。 |
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企画・発想法(E)
授業の到達目標及びテーマ |
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授業の概要 |
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新規性のある発想、独創的な提案を発信できる人材が求められる。企画力、発想力はあらゆる場面で必要とされる。効果的な手法を学び、繰り返し実践することでこれらを身につける。 アイデアの抽出では、KJ、オズボーンのチェックリスト、ブレインストーミング、ブレインライティング、エクスカーションなどの発想法を学ぶ。演習ではアイデア創出を支援するツールを利用してテーマ課題に取り組む。企画力は企画書の作成演習を通して身につける。コンセプト・メイキング方法、市場調査・分析方法を学び、提案を1シート企画書にまとめる。企画書の作成ではインパクトのある作り方、構成、訴求ポイントのアピールの仕方を学ぶ。 |
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授業計画 |
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第1回 オリエンテーション 科目方針、年間スケジュールについて説明する。アイデアを出し、企画にまとめるまでの一連のプロセスに関する概略、独創的なアイデアを生み出すための様々な発想法(道具)があること、発想法(道具)の具体的な手法や期待される効果を説明し、科目の必要性を理解させる。
第2回 様々な発想法の分類と概要 アイデア・企画、発想法とは何か、アイデアを企画にまとめるまでの一連の流れ、発想法には、その分類によって、自由発想/強制発想/類比発想、一人でできる発想法/複数人で実施する発想法など、様々なフレームワークがあることを解説する。
第3回 発想を広げる、発想法演習(1) 一人で実施する発想法に関して、代表的な手法(マンダラート等)を解説する。具体的なテーマを設定し、一人でできる簡単な発想法を用いた演習を行い、具体的な方法や効果について理解を深める。
第4回 発想を広げる、発想法演習(2) 第3回に引き続き、一人で実施する発想法に関して、代表的な手法(マインドマップ等)を解説する。具体的なテーマを設定し、一人でできる簡単な発想法を用いた演習を行い、具体的な方法や効果について理解を深める。
第5回 ブレインストーミング 複数人で発想を広げる代表的な手法として、ブレインストーミングの基本原則、ファシリテータの役割など、基礎的な手法について解説する。具体的なテーマに基づく演習を通じ、ブレインストーミングに関する理解を深める。 さらに発想法のフレームワークを適用した演習も実施し、その有効性を理解させる。
第6回 KJ法による情報整理 ブレインストーミングで広げたアイデアを整理する手法として、KJ法について解説する。 具体的なテーマに基づく演習を通じ、KJ法に関する理解を深める。
第7回 発想の幅を広げる(チェックリスト法) 発想の幅を広げる手法として、オズボーンのチェックリスト等、チェックリスト法について解説する。 具体的なテーマに基づく演習を通じ、チェックリスト法の使い方や効果について理解を深める。
第8回 課題分析の手法 課題分析、問題解決型の思考方法として、なぜなぜ法、特性要因図(フィシュボーン図)等の手法について解説する。 具体的なテーマに基づく演習を通じ、課題分析の手法について理解を深める。
第9回 ワールドカフェ ブレインストーミングの手法として、ワールドカフェについて解説する。具体的なテーマに基づく演習を通じ、ワールドカフェの進め方や効果について理解を深める。
第10回 ブレインライティング ブラインライティングの特徴・手法について解説する。具体的なテーマに基づく演習を通じ、ブレインライティングの進め方や有効性について理解を深める。
第11回 アイデアを企画にする 実務において、アイデアは企画になっていないと使えない。アイデアと企画の違い、アイデアを企画にする具体的な手法、企画書の構成等について解説する。
第12回 企画演習(グループワーク) アイデアを広げ、企画としてまとめるまでの一連の流れを経験し、これまでに学んだことへの理解を深める。 事前に与えられた具体的なテーマに対して、ブレインストーミング手法等の発想法を適用・応用し、各グループで企画としてまとめる。
第13回 プレゼン資料作成、企画書案の作成 (グループワーク) 前回に引き続き、企画演習を実施する。企画書案をまとめると共に 第15回のプレゼンに向けた準備も行う。
第14回 プレゼンテーション、相互評価、企画書の修正 グループ毎に企画を発表し、相互評価する。発表会で得たコメント等を踏まえ、企画書を修正・完成させる。 企画書の修正等は、課題とし、後日、期限までに提出することとする。
第15回 企画書に関する講評、これまで学んだことのまとめ 前回実施した発表会での相互評価結果を発表するとともに、各企画書に対して、講師から講評を行う。 これまでに講義・演習した様々な発想法について振り返り、質疑等を通じて、理解を深める。 |
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授業の到達目標及びテーマ |
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(1) 客観的な視点で物事を論理的(ロジカル)に考えたり、他人の意見を聞いて理解し反映させたりすることができる (2) オリジナリティのある企画書を作成できる (3) コミュニケーションをとりながら、メンバーに指示を出したり、仕様書を作ったりすることができる (4) シンプルで、見やすく、分かりやすいスライドを作ることができる (5) 効果的で伝わりやすいプレゼンテーションができる 本講義のテーマは、オリジナリティのあるゲームの企画書を作成し、効果的で伝わりやすいプレゼンテーションができるようにすることである。 |
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授業の概要 |
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本授業では、オリジナリティのあるゲームの企画を提案できるように学修する。企画書や仕様書や指示書の作り方、ゲーム企画における伝わりやすい効果的なプレゼンテーションの仕方、ストーリーテリングなどの書き方などを中心に学ぶ。オリジナリティのあるゲームデザインを設計するための考え方を習得し、幅広いゲーム制作の知識を身につけるとともに、企画を考えて仕様に落とし込む力、それをプレゼンテーション資料にして人に伝える力、といった実践力も養成する。 |
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授業計画 |
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第1回:授業ガイダンス (1) 本授業の全体の概要、方針、科目評価方法、参考書等に関する説明を行う (2) 本授業の目的、スケジュール内容を提示して、目標を明確にする
第2回:ヒットゲームの企画書の研究 (1) ヒットしたゲームの企画書を読解、解説する (2) 手書きで、企画メモを作成しよう(課題とする)
第3回:ヒット商品の企画書の研究 (1) ヒット商品の企画書を読解、解説する (2) 見やすい、分かりやすい、オリジナリティのある企画書を意識して、手書きで書こう (3) グループ発表
第4回:ワープロソフトで企画書を作ってみよう (1) 手書きで書いた企画書を、ワープロソフトで作成しよう (2) 見やすいフォントの設定を行い、図表やグラフ、イラストや写真を付けてみよう (3) A4用紙1~3枚程度の企画書を完成させよう(課題とする)
第5回:企画書をプレゼンテーションソフトに落とそう (1) 企画書をプレゼンテーションソフトに落とし込んでみよう (2) 要点をまとめて、見やすいスライドを作ってみよう(課題とする)
第6回:企画を発表してみよう (1) プレゼンテーションソフトを使用して、発表してみよう (2) 講評(スライドや、プレゼンテーションの評価)
第7回:指示書の作り方 (1) サウンド指示書(どんな場面で使用する曲か、サウンドのイメージを鮮明にしよう) (2) デザイナーへの指示書(資料を用意したり、より明確な指示を出したりしよう) (3) メカニクス(メカニクスの内容を具体的に書こう) (4) 指示書を作ってみよう (5) グループ発表
第8回:仕様書の作り方 (1) ゲームの全体フローチャート (2) 画面設計書 (3) 操作仕様書 (4) デザイン仕様書 (5) データ仕様書 (6) 処理フローチャート (7) 仕様書を作ってみよう (8) プレゼンする相手、ケースを考えよう
第9回:指示書、仕様書を作ってみよう (1) 指示書を完成させよう(課題とする) (2) 仕様書を完成させよう(課題とする)
第10回:より面白い企画を考えよう (1) たくさんのアイデアを出し、そのアイデアを練ろう (2) 魅力的なゲームのタイトルを付けよう (3) ニーズ(要求)を把握しよう (4) コンセプトを明確にしよう (5) キャッチコピーを付けてみよう (6) 対象のユーザー(ターゲット)を想定しよう (7) オリジナリティのあるゲームシステムを考案しよう (8) ゲームの遊び方(ルール)を考えよう (9) 魅力的なキャラクターを考えてみよう (10) 画面の設計を考えてみよう(UIを意識しよう) (11) 企画メモを書いてみよう(課題とする)
第11回:より良い企画書を作ってみよう (1) 企画メモを元に、企画書を作ってみよう (2) プレゼンする相手、ケースを考えよう (3) グループ発表 (4) ワープロソフト、もしくは、プレゼンテーションソフトで企画書を作ろう(課題とする)
第12回:シンプルで効果的なスライドを作ろう (1) 結論(一番伝えたいこと)から考える(帰納法) (2) シンプル(余分な情報を削ぎ落とす) (3) 自然さ(視聴者との距離を無くそう) (4) 見やすい文字(フォント、レイアウト、バランス) (5) 見やすいデータ(グラフ、チャート) (6) 写真、画像(加工方法) (7) 動画 (8) ビジュアル(効果的に使おう) (9) スライド作成(課題とする)
第13回:シンプルで効果的なプレゼンテーションを行おう (1) ゲームの企画のプレゼンテーションを行おう(自然に話そう) (2) 講評(スライドや、プレゼンテーションの評価、修正)
第14回:ゲームの企画の最終発表 (1) ゲームの企画の最終発表(プレゼンテーション) (2) 講評(スライドや、プレゼンテーションの評価)
第15回:まとめ (1) これまでの授業の振り返り(総括) (2) 今後の発展課題について |
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インターフェースデザイン
授業の到達目標及びテーマ |
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・インターフェースを通して人々と環境の間を繋ぎ、新しい関係を作り出せる。 ・デザイン性を高めることで、相互の関係性を促進させ、楽しさや魅力を付加できる。 ・ユーザの視点からコンテンツの使いやすさや分かりやすさの問題を分析することができる。 ・問題のあるデザインに対して、その改善案を提示できる。 |
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授業の概要 |
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アプリケーションやウェブサイトに使われるフラットデザインやナビゲーションデザイン、フォトインパクトデザインなどの手法を紐解き、ユーザーエクスペリエンス(UX)を考慮したインターフェースの役割を学ぶ。デザインの違いによって人々と環境の関係性が変化し、そこから楽しさも生まれることを理解する。その理解度を試すため、アプリケーションUIデザイン、アイコンデザインに挑戦する。また、ゲームUIについても学習し、ゲーム性に対するインターフェースの影響も分析する。ゲームデバイスごと、ゲームの種類ごとのUIについても調べ、オリジナルのゲームUIデザインを行う。 |
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授業計画 |
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第1回 オリエンテーション インタフェースとは何か、どこにあるのかを学ぶ。 人間の感覚と知覚、生理特性について解説する。人間の認知と理解、人間特性を考慮したインタフェースの設計について講義する。 [キーワード] ウェーバー・フェヒナーの法則、人間の視覚、聴覚、触覚の特性、メンタルモデル、ノーマンの7段階モデル、アフォーダンス
第2回 グリッドデザイン コンテンツの要素をグリッド(格子)のように並べることで、美しく整えられた印象を与えるデザイン手法を学ぶ。更新性やレスポンシブの高さについても理解する。
第3回 フラットデザイン スキューモーフィズムからフラットデザインへの移行に見られるデザイン性の変化、歴史的背景を学ぶ。また、ユーザビリティ上の課題も分析し、フラットデザインの未来も検討する。
第4回 ミニマルデザイン デザインから余計な要素を取り除くことによってシンプルで分かりやすく、洗練されたデザインに仕上げるミニマルデザインを学ぶ。また、タッチデバイスによるボタンという概念の衰退も理解する。
第5回 ナビゲーションデザイン 人間の心理、行動、制約などに合わせて、次の操作を導くインターフェースデザインを学ぶ。ユーザアカウントの行動履歴を応用したインターフェースのパーソナライズについても理解する。
第6回 カラーデザイン コンテンツの色彩計画(カラースキーム)を整え、色のもつ心理的・生理的・物理的な性質を利用したデザイン手法を学ぶ。色彩の変化は、コンテンツ内の場面転換、進捗状況の説明にも使えることを理解する。
第7回 フォトインパクトデザイン 画像を大胆に用いてインターフェースを構成するデザイン手法について学修する。写真やイラスト、動画を効果的に表現できるため、SNSなどの遊び要素、商品・製品紹介などの応用例も分析する。
第8回 アプリケーションUIデザイン課題 ここまでの学修内容をもとにスマートフォンアプリを想定し、そのUIデザイン。プレゼンテーション&講評会。
第9回 モーションデザイン 動きを伴ったインターフェースデザインを学ぶ。モーションは華やかな演出である以上に、動きによる連想を導き出す役割があり、機械と人間の間にある新しい認知の仕組みであることを学修する。 [キーワード] ノンバーバルコミュニケーション、視線・表情インタフェース、CGキャラクターの身振り
第10回 アイコンデザイン アイコンとは、コンテンツのコアとなる要素を体現し、ブランディングの一部を担う。ユニークでコンテンツ意図が認識しやすいデザインを分析し要点をまとめる。
第11回 アイコンデザイン課題 ここまでの学修内容をもとにスマートフォンアプリを想定し、そのアイコンデザイン。プレゼンテーション&講評会。
第12回 ゲームUIデザイン:スマホアプリ スマートフォンやタブレットなどの画面に触れながらゲームを進めるタイプのUIを考える。小さい画面の中、煩雑になりがちなインターフェースをどのようにまとめるかを学ぶ。 [キーワード] タブレット、マルチユーザインタフェース
第13回 ゲームUIデザイン:ハイエンド コンシューマゲームやPCゲームなどの高機能が求められる場合のUIを考える。チュートリアルやゲームの進行状況に合わせて機能が解放されてゆく仕組みなど、遊びの中のUI思考を学ぶ。
第14回 ゲームUIデザイン:VR 球体状に広がるVR空間内のUIを考える。自由なカメラに対して迷うことなく分かりやすいインターフェース、VR空間内の要素自体に情報を表示させて誘導するなど、特殊な状況下のインターフェースデザインを学ぶ。 [キーワード] 人工現実感、ゼルツァーのAIPキューブ、バーチャル世界記述部、臨場感評価、実世界志向インタフェース
第15回 ゲームUIデザイン課題 ここまでの学修内容をもとにオリジナルゲームを想定し、そのUIデザイン。プレゼンテーション&講評会。 [キーワード] CHI、グループウェア評価、臨場感の評価 |
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コンテンツデザイン概論
テキスト:『コンピューター&テクノロジー解体新書 ビジュアル版』
授業の到達目標及びテーマ |
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・数理的知識やプログラミング能力などの論理的思考能力を基盤に、高度な芸術的表現能力をもった高次のコンテンツクリエータは、サイバーフィジカルな時代において、重要な役割を果たすことを理解している。 ・コンテンツとは何かを考えた上で、メディアテクノロジーの進展にともなうコンテンツ領域の拡大、新たなコンテンツ文化の醸成、デジタルコンテンツにおける歴史的背景を知っている。 ・自分の興味の対象を明確にし、将来において自らが進んでゆく道を考察することができる。 |
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授業の概要 |
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デジタルエンタテインメント学科では、映像、ゲーム・CG・アニメといったデジタルコンテンツの企画・設計・制作を学ぶ。これらデジタルエンタテインメントの基盤となる考え方や人間と人間、人間とマシンとのコミュニケーションについてメディアテクノロジーの変遷を踏まえて解説する。またゲームコンテンツの対象の広がりを理解し、将来的に高次のクリエータとして活躍するためには、何を学ぶ必要があるのかを自覚するためのガイダンスである。 |
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授業計画 |
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(下記のうち、外部講師講演会と展示会見学についてはスケジュールによって日程が移動する可能性あり)
第1回 : イントロダクション まずオリエンテーションの一環として、学科の教育体系の全体概要、2コースの内容に関する説明を行ったのちに、各講義科目の簡略な内容及び全体との関連性について説明を行う。次に、この講義全体の目的、実施方法の説明を行う。
第2、3回 : デジタルエンタテインメントコンテンツとは何か 我々は生活の中で様々なコンテンツに触れている。多種多様なコンテンツの中において、エンタテインメントコンテンツの内容や社会的役割について説明を行う。また、制作するために必要なスキルや考え方を学修し理解する。
第4、5回 : エンタテインメントコンテンツの歴史(映像) 映像コンテンツの原理、実現するためのハードウェアについて学び、それぞれの歴史とコンテンツを構成する表現法やデザインの進化について学修する。また、現在の映像におけるエンタテインメントコンテンツの特徴を理解する。
第6、7回 : エンタテインメントコンテンツの歴史(ゲーム) ゲームのハードウェア(業務用、家庭用)の歴史、コンテンツを構成する表現法やデザインの進化について学修し、現在のゲームコンテンツの特徴を理解する。
第8回 : コミュニケーション空間の拡大 近年のIT技術の進展は我々の情報の伝達時間、伝搬の対象(空間)の拡大をもたらし、コンテンツデザインに大きな影響を与えている。今までになかったデジタルコンテンツに注目し、新たに創造されるコンテンツデザインについて学修する。
第9、10回 : コンテンツビジネスについて 映像やゲームコンテンツのビジネスについて学修する。制作・開発や頒布するためのフォーマット、流通や配信という面についても学修する。またグローバル市場の特徴についても学び、コンテンツビジネスについて理解する。
第11、12回 : 展示会視察 展示会は、映像技術やCG、インタラクティブコンテンツが見学できるようなNHK技研公開などを見学・視察する。 ※視察展示会のスケジュールによって、回 : が前後する場合がある。
第13回 : 先端技術とエンタテインメントコンテンツについて 先端技術のエンタテインメント使用例(ロボット、ドローン等)に触れ現状を学修する。また、先端技術の進化と関連するエンタテインメントコンテンツの将来について考える。
第14回 : 外部講師による講演会 デジタルコンテンツに関連した特別講演会を行う。 ※外部講師の都合によって、回が前後する場合がある。
第15回 : ディスカッションとまとめ 学生とエンタテインメントコンテンツの技術、社会的役割などについてディスカッションする。本講義のまとめ及び質疑応答を行う。 |
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プロジェクトマネジメント
テキスト:『担当になったら知っておきたい「プロジェクトマネジメント」実践講座』
授業の到達目標及びテーマ |
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近年、テクノロジーの発達やユーザーの多様なニーズに伴い既存の企業や組織の枠組を超えた連携型の商品開発が求められている。この科目では、多様な連携を可能とするプロジェクトの推進手法であるプロジェクトマネジメントをテーマに取り上げ、その理解とプロジェクトマネジメント技法の習得を目的とする。そのために以下を達成目標として挙げる。 ・プロジェクトマネジメントにおける『目標設定』『計画』『実行』の3つの要素の定義と関係性を理解し、説明できる。 ・各回のテーマとなるツールや技法を理解し、提示される課題を作成できる。 ・円滑にプロジェクトを推進するために必要な人間力について実感できる。 |
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授業の概要 |
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プロジェクト推進に必要な知識と技法を体系的に学修する。プロジェクトの定義、プロジェクトライフサイクル、リーダーとメンバーの役割、プロジェクト成功のための留意点を理解した上で、プロジェクト計画の策定、プロジェクトの遂行に必要な資源の調達、プロジェクトの予算・納期・品質などの管理方法を学ぶ。また、WBSに基づく作業分割、作業時間の見積り、進捗管理の方法についても学ぶ。プロジェクト開発型の科目において、これらの知識を実践しプロセス改善が行えるようにする。 |
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授業計画 |
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第1回:【基本】オリエンテーション 担当教員の自己紹介をはじめ、科目概要、年間スケジュール、講義形態など今後の授業を円滑に進めていくためのオリエンテーションを行う。 また、プロジェクトやプロジェクトマネジメントの意味を理解し、プロジェクトとルーティンワークの違いについて学ぶ。さらに、プロジェクトマネージャが身につけるべき重要な要素を知ることで今後の講義の目的を明確にする。 ※以下第2回~第14回までは、各回の題材を共通テーマによるグループワークも行うことで、さらに理解を深める。
第2回:【目標設定】目的と目標・プロジェクト憲章 プロジェクトマネジメントは、目的・目標達成させる活動である。ここでは、目的と目標の違いを理解し、プロジェクト立ち上げ時において重要な役割を担うプロジェクト憲章を作成する。
第3回:【目標設定】ステークホルダー・マネジメント(ステークホルダー登録簿) プロジェクトの成功には、その成否に影響を及ぼすステークホルダーの適切なマネジメントが欠かせない。ここでは、ステークホルダーと各々の関心を特定することの重要性を理解し、その分析のためのツールとなるステークホルダー登録簿を作成する。
第4回:【計画】要求事項とスコープ定義(スコープ記述書) プロジェクトの計画にあたり、最初に決めるべきはプロジェクトの範囲(スコープ)である。また、その決定には、ステークホルダーの要求事項を考慮する必要がある。ここでは、要求事項の収集や明確化に関する手順を学び、実際にスコープ記述書を作成することで理解を深める。
第5回:【計画】WBS(作業分解:Work Breakdown Structure) 定義したスコープは、目的や目標達成に必要な「要素」に分解することで、詳細な計画となり、実行に移せるようになる。その細分化のための技術であるWBS(作業分解図)の作成手順を学び、実際に作成する。また、それらの演習を通じて、その過程におけるコミュニケーション(ファシリテーション)の手順と重要性についても理解する。
第6回:【計画】スケジュール(責任分担表) プロジェクトを推進するためには、誰が何の役割を担っているかを明確にする必要がある。そのためのツールである責任分担表の作成を実践する。併せて、スケジュール作成には欠かせない工程であるアクティビティの順序付けとクリティカルパスについても学習する。
第7回:【計画】スケジュール(ガントチャート) 縦軸に工程と担当、横軸に作業の開始から完了までの期間を帯状に記す図をガントチャートと言う。このガントチャートの作成を通じて、スケジュールの可視化を経験する。また、時間余裕(バッファ)の考え方についても理解する。
第8回:【計画】コスト管理(コスト管理表) プロジェクトにはコスト(費用)がかかる。ここでは、見積もり手法を学び、算出したコストをコスト管理表にまとめる。併せて、コストオーバー時の対応についても学ぶ。
第9回:【計画】リスク管理(リスク分析) まず、プロジェクトマネジメントにおけるリスク(不確実性)の概念を学び、適切な意思決定につなげる。そのうえで、定性リスク分析・定量リスク分析の手法を学び、実践を通じて習得する。
第10回:【計画】リスク管理(リスク管理表) 第9回の分析をもとに、リスク対応策を考え、リスク管理表にまとめあげる。この作業を行うことでリスク管理全般のプロセスについて理解を深める。
第11回:【実行】チームビルディング(キックオフミーティング) プロジェクトとは、チームで推進することが一般的である。ここでは、そのチームの概念を理解し、キックオフミーティングのシミュレーションを通じて、チームビルディングに必要となる人間力を体感から探求する。また、チームの形成段階についても学習する。
第12回:【実行】進捗管理(コントロール・進捗確認・変更管理) プロジェクトの実行段階において、プロジェクトマネージャが実施する重要な活動に、プロジェクトの「コントロール」がある。そのために、計画通りに進んでいるかの確認「進捗確認」と、それを経て生じる変更要求への対応「変更管理」の手法を理解する。
第13回:【実行】進捗報告・終結(プロジェクト終結報告書) プロジェクトでは、様々なステークホルダーに情報を伝達する必要がある。また、有期性を持つプロジェクトの活動では、終結のプロセスも重要となる。そこで、その技法である「進捗報告」と「プロジェクト終結報告書」について学ぶ。
第14回:【思考】プロジェクトマネジメント思考(リーダーシップ) プロジェクトは、人間による活動である。ここでは、プロジェクトの成功のために最低限知っておくべき「考え方」「観点」「思考」特にリーダーシップについて理解する。また、異文化コミュニケーションやメンタルヘルスの重要性についても学習する。
第15回:【確認演習】成果発表 これまでのグループワークの成果をグループごとに発表する。このことによってプロジェクトマネジメントに対する理解を深めるとともに、自らの成果をステークホルダーへ伝える重要性、難しさを実感させる。併せて、他者の発表を聞くことにより、自らの知見を広げ、多様性を理解する。
本試験 |
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ゲームハード概論
授業の到達目標及びテーマ |
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プレイヤーにとってはゲーム体験を手軽に味わう手段として、ゲーム制作者やハードメーカーにとってはゲームの提供と適正な利益を占有する手段として、ゲームハードというものが存在する。ゲームハードの進歩はゲーム体験や開発手法のみならずビジネス構造も変化させ、近年はハードウェアの枠を超えプラットフォームと呼ぶべきものとなっているが、プラットフォームまで含めその概要を説明できるレベルに理解する。 ・コンピュータ技術とゲームハードやソフトの繋がりについて列挙できる。 ・主要なゲームハードの機能・性能の進歩について、正しい時系列で説明できる。 ・主要なゲームハードの機能・性能の進歩について、ゲームのアイディアやプレイ体験の変遷に紐づけて推論し、説明できる。 ・主要なゲームハードにおけるグラフィックやサウンドの特徴(表現力やデータ量、製作工程)について、データ構造を元に説明できる。 ・主要なゲームハードの収益構造について理解し、その経済規模を論理的に記述できる。 |
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授業の概要 |
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年々進化・変化するハードや市場においてゲーム開発を収益事業として成り立たせ続けるために、プラットフォームの本質を理解し、変化に対応する力を身につける。そのために実際のゲームハードの機能面の進化を時系列に学び、またサウンド・グラフィックなど個別の機能についてその仕組みも含めて理解する。ここから「ハードの理解」を「プラットフォームの理解」に広げていき、これらハードやプラットフォームの進化がゲームの楽しみ方や収益構造にも変化をもたらしていることを学ぶ。 |
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授業計画 |
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第1回 ゲームハードとは 本講義の概略を説明し、科目方針、年間スケジュールについて説明する。目指すところとその必要性を理解させる。
第2回 コンピュータ基礎 本科目を進めて行く上で必要なコンピュータの基礎を学ぶ。
第3回 ゲームハードの歴史1 ゲームハードの進化について実際の製品で学ぶ(前半)。
第4回 ゲームハードの歴史2 ゲームハードの進化について実際の製品で学ぶ(後半)+ アーケードゲームの歴史
第5回 演習(成功ハード・失敗ハードの要因分析) ここまで学んだことに加え自分なりの調査を加え、各世代ハードの成功要因・失敗要因を考察してみる。
第6回 ゲームハードと映像表現 ゲームハードの持つ機能によって実現される映像表現の仕組みや手法について学ぶ。
第7回 デジタル音源基礎 ゲーム開発を行う上で理解しておくべき音の特性や音源知識について学ぶ。
第8回 入出力装置と映像装置・映像信号 ゲームに関係する入出力装置の構造や特性を学ぶ。
第9回 3D/VR/AR 特殊な映像出力装置の構造や方式、コンテンツ開発における留意点を学ぶ。
第10回 スマートフォン・タブレット ゲーム機として見たスマートフォンの特徴を理解する。
第11回 ユーザーアカウント ユーザーアカウントによって広がるゲーム体験やプラットフォームビジネスの実態を学ぶ。
第12回 バーチャルプラットフォーム 現在のゲーム事業がハード中心ではなくユーザーアカウントに紐づけられたバーチャルなプラットフォームに移っている現状を学ぶ。
第13回 プラットフォーム規約 実際のサードパーティ向け規約を例に、プラットフォーマーが目指す物を知っておく。
第14回 ゲーム市場の変遷 これまでの授業を通し、ハードウェアの進化、プラットフォームの変遷、現在のゲーム産業の全体像をおさらいし、総合的理解を深める。
第15回 演習(プラットフォームを分析) ここまで学んだことから、現行ハードやプラットフォームにおいて、どのような特徴・差異があるか分析してみる。 |
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コンピュータシステム
テキスト: 『令和3年【春期】【秋期】応用情報技術者 合格教本』
授業の到達目標及びテーマ |
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コンピュータシステムの構成と動作原理と通信ネットワークの基礎を理解することで、AI、IoT、ロボットの開発に共通して必要となるICTシステムの設計やアプリケーションソフトウェア開発ができるようになる基本的知識を身につける。今後も進化していくコンピュータシステムの根本原理を理解することで、応用に対する能力を高めることを狙う。 到達目標: 1. コンピュータシステムのハードウェアについて、5つの基本機能を理解して説明できる。 2. 中央処理装置(CPU)の命令実行動作とコンピュータにおける役割を説明できる。 3. コンピュータの基本ソフトウェア(OS)の機能とアプリケーションとの関係を説明できる。 4. オペレーティングシステムが備えるべき役割と動作を理解して説明できる。 5. 通信ネットワークについて、階層化されたプロトコル構成や、IP/TCP/HTTPなどの各階層のプロトコルの特徴を理解して説明できる。 |
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授業の概要 |
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情報処理の中心となるコンピュータシステムについて、コンピュータシステムの構成要素であるハードウェアとソフトウェア、コンピュータシステム同士を接続する通信ネットワークについて、それぞれの構成と動作原理を理解する。ハードウェアについては入力、出力、演算、制御、記憶の各装置の機能を、次にシステム上で動作するオペレーティングソフトウェア(OS)とアプリケーションソフトウェアについて学修する。さらに、OSについてプロセス管理をはじめとする重要な機能と、コンピュータ間をつなぐ通信ネットワーク(LAN、WAN)についてTCP/IPプロトコルを中心とした通信手順と、デジタル情報を確実に伝送するための誤り検出訂正、暗号などの符号理論を学修することで、インターネット上で展開されているアプリケーションを実現するのに必要なICT技術の重要な要素を理解する。 |
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授業計画 |
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第1回:コンピュータシステムの発展の歴史 パーソナルコンピュータやモバイル端末に至るまでの、コンピュータシステムとコンピュータネットワークの基本と歴史を学び、本科目で学習する内容の全体像を理解する。
第2回:コンピュータシステムの構成要素 コンピュータシステムの内部を構成する5つの基本装置(入力装置・記憶装置・演算装置・制御装置・出力装置)の基本機能、CPUとその周辺装置の役割について学ぶ。また、現在のコンピュータシステムの主流であるプログラム格納方式や記憶階層の概念について理解する。
第3回:コンピュータの基本動作と基本アーキテクチャ プログラム格納方式に基づき、コンピュータの基本装置がどのように連携し合い基本動作を行うかを理解する。また、CPUの基本アーキテクチャである命令セットとその特長を理解する。
第4回:CPUにおける命令実行の高速化 命令の実行を高速化する並列処理・パイプライン・スーパースカラなどの技術の基本原理を理解する。また、CISC・RISCの特徴について学ぶ。
第5回:コンピュータシステムのソフトウェア ハードウェアと対となるソフトソフトウェアの種類と目的を理解する。応用ソフトウェア、ミドルウェア、基本ソフトウェア(オペレーティングシステム:OS)、開発用ソフトウェアについて学ぶ。
第6回:オペレーティングシステム(1) プロセス管理 アプリケーションの実行に不可欠なプロセス管理では、通常のOS(LinuxやWindows等)とリアルタイムOSの相違、プロセス実行のためのタスクスケジューリングについて理解する。
第7回:オペレーティングシステム(2) メモリ管理 複数のソフトウェアが並行して動作するマルチタスクシステムで必要となるメモリ管理の基本的な考え方を学ぶ。代表的な仮想メモリ管理方式としてページング方式の動作を理解する。
第8回:オペレーティングシステム(3) ファイルシステム コンピュータシステムにおけるデータの蓄積と処理の手段である、ファイル管理について学ぶ。ファイルという考え方やディレクトリによるファイルの管理の方法、データ保護のためのアクセス権限、ディスク管理の方法について学ぶ。
第9回:コンピュータシステム間の通信ネットワーク 電話ネットワークで適用されてきた回線交換と、インターネットで利用されているパケット交換について、それぞれの仕組み・特長を理解する。さらに、国際標準規格(OSI)で規定されている通信プロトコルの階層的モデルを学ぶ。また、レイヤ1/2プロトコルとしてのイーサネットの基本的事項を理解する。
第10回:通信ネットワーク(1)IPプロトコルとルーティング IPプロトコルの役割・仕組み、クラス分類に基づくIPアドレスの構成について学ぶ。さらに、サブネットワーク分割やルーティングプロトコルの基本について理解する。
第11回:通信ネットワーク(2)トランスポートプロトコルTCP/UDP トランスポートプロトコル(TCP/UDP)の役割、TCP/UDPのヘッダ構成を学ぶ。さらに、コネクション確立からデータ転送・コネクション終了に至る一連のシーケンスよりTCP/UDPプロトコルが提供する機能について理解する。
第12回:通信ネットワーク(3)アプリケーションプロトコル ドメイン名でインターネット接続を行うために必要なDNSや、WWW・電子メールを含む、インターネットで利用される主なアプリケーションについて、それぞれに特有な処理の仕組みについて学ぶ。
第13回:コンピュータシステムの高信頼化 コンピュータシステムの動作と、データの蓄積伝送を高信頼化する冗長化について理解する。システムの多重化と、データへの誤り検出訂正に関する符号化方式について学ぶ。
第14回:コンピュータシステムの情報セキュリティと暗号 コンピュータシステムと通信ネットワークの情報セキュリティと暗号・認証技術の基本原理を学び、どのように活用されているかを理解する。共通鍵暗号方式・公開鍵暗号方式について、それぞれの特長を理解する。
第15回:コンピューティングパラダイムとその変遷 インターネットを活用したICTシステムの潮流であるクラウドコンピューティング(SaaS・PaaS・IaaS)やエッジコンピューティングについて、その特徴や要素技術について学ぶ。さらに5G等のネットワーク技術に関する今後の進化の方向性について理解する。
本試験 |
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コンピュータグラフィックスⅠ
テキスト: 『ディジタル映像表現 -CGによるアニメーション制作- [改訂新版] 』
授業の到達目標及びテーマ |
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1.コンピュータグラフィックスの制作手法の流れを理解し、説明できる。 2.モデリングに関する基礎知識として、座標系や基本的手法を理解し、説明できる。 3.様々なマッピングの手法を理解し、説明できる。 4.アニメーションの基礎とリギングの考え方を理解し、説明できる。 5.シェーディングとライティングについて理解し、説明できる。 6.レンダリングの基礎と手法を理解し、説明できる。 7.コンポジットの目的と考え方、手法を理解し、説明できる。 8.リアルタイムCGの基礎とその特徴について理解し、説明できる。 |
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授業の概要 |
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CGアニメーションやゲームのデジタルコンテンツを制作するための映像に必要なデータ生成と表現について、各フェーズ(モデリング、アニメーション、レンダリング等)における様々な手法を修得する。特定のDCCに依存することがない一般的な知識を理解し、目的とするコンテンツの表現を最適に制作できる手法を選択できるようになることを目指す。また、それぞれの手法については、制作における全体のプロセス間でのデータの関連性・連続性を知ることで、理解を深める。 |
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授業計画 |
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第1回 オリエンテーション 本科目の到達目標と習得できる知識について理解する。また、CG映像制作のワークフローについても学ぶ。
第2回 モデリング1 座標系、ポリゴンやNURBSといったモデリング要素、スペキュラや屈折などの各種マテリアル要素について学修する。
第3回 モデリング2 多様な質感を表現するためのマッピング手法、マッピングの適用手法、プリミティブとCSGによるモデリングを学修する。
第4回 モデリング3 スカルプトツール、3次元デジタイザ、プロシージャルモデリングなど、各種モデリング手法を学ぶ。また、モデリングの実際として、現在の制作現場の中で主流となっているモデリング手法を実例の分析を通して学修する。
第5回 リギング リギングの概念、デフォーメーションやIK・FKなどのリギング手法を学ぶ。また、リギングの実際として、コンテンツごとに異なるリギング手法や撮影の際のカメラリグについても学修する。
第6回 アニメーション1 アニメーションの概念、キーフレームアニメーション、プロシージャルアニメーション、シミュレーションによるアニメーションといった手法について学ぶ。
第7回 アニメーション2 サンプリングによるアニメーション、キャラクタアニメーションの基本概念とその手法について学修する。
第8回 アニメーション3 フェイシャルアニメーションについて学ぶ。また、アニメーションの実際として、コンテンツごとのアニメーション制作の特徴を捉える。
第9回 中間試験 ここまでの学修内容をもとに筆記試験。その結果をふり返り、理解を深める。
第10回 シーン構築1:マテリアル表現 シーン構築の概念、サブサーフェススキャッタリングやアンビエントオクルージョンといった高度なマテリアル表現、プログラマブルシェーダについて学修する。
第11回 シーン構築2:ライティング ライティングの特性、影、減衰特性、ライトの種類などを学修する。同時に現実の光の様子も分析し、光の表現の要素を理解する。
第12回 シーン構築3:レンダリング レンダリングのアルゴリズム、CGカメラの特性、被写界深度、モーションブラーについて学修する。また、PBR(フィジカルベースドレンダラー)などトレンドとなっているレンダリング手法についても理解する。
第13回 シーン構築4:合成 合成の基本コンセプト、合成処理とエフェクト、実写合成、アニメとの合成について学修する。
第14回 リアルタイムCG リアルタイムCGの概念、演算精度、モーション間の補間、当たり判定などについて学ぶ。また、リアルタイムCGの実際として、ゲームなどに使用されているリアルタイムCGの表現手法についても理解する。
第15回 プロダクションワーク 企画、プリプロダクション、プロダクション、ポストプロダクション、公開・販売からなるプロダクションワークの各種工程について学ぶ。また、プロダクションマネージメントに求められる働きについて理解する。
本試験 |
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コンピュータグラフィックスⅡ
テキスト:『コンピュータグラフィックス[改訂新版]』
業の到達目標及びテーマ |
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1.CG制作の各プロセスでの各手法の背景にある技術を理解し、説明できる。 2.全体プロセスにおける座標系とその変換について理解し、説明できる。 3.各モデリング手法でも数学モデルについて、資料を見ながら説明できる。 4.レンダリングのプロセスを理解し、それぞれの意味を説明できる。 5.シェーディングの基本知識を理解し、それぞれの手法について説明できる。 6.アニメーションの基本と階層構造について理解し、数学モデルを資料を見ながら説明できる。 |
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授業の概要 |
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「コンピュータグラフィックスⅠ」で学んだ、デジタルコンテンツ制作の各プロセスにおける手法の背景技術を理解する。描画ライブラリやDCCツールに依存しない基本的な技術知識を学ぶことにより、企画や制作やプログラミングで適切な手法を実施できるようになる。座標変換、モデリング手法(平面、曲面、スキニング等)、レンダリングプロセス、アニメーション(階層構造)や物理シミュレーション等のアルゴリズムについて理解する。また、効率的で最適なプロセスの提案と表現を実現するための手法を創造できるようになる。 |
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授業計画 |
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第1回 オリエンテーション、量子化について 本科目での到達点が「コンピュータグラフィックスⅠ」で学んだことの発展であること、それぞれの手法の背景にある理論を理解することを説明する。 デジタルの基本である量子化について理解する。
第2回 座標変換1 2次元および3次元の座標変換について学び、3次元空間でのモデルの移動、拡大・縮小、回転などの背景技術を理解する。
第3回 座標変換2 3次元モデルをディスプレイモニタの画面や紙などの2次元平面上に表示するための投影について学修する。また、それに付随する手法としてクリッピング、描画パイプラインなどについても理解する。
第4回 モデリング1 形状モデルの要素を知り、CSG表現のしくみ、境界表現のデータ構造、オイラー操作について理解する。
第5回 モデリング2 曲線、曲面の表現形式を知り、パラメトリック曲線、パラメトリック曲面の種類と理論を学修する。
第6回 モデリング3 ポリゴン曲面の表現として、細分割曲面、スムースシェーディング、詳細度制御、平準化処理、パラメータ化、セグメンテーションについて学修する。
第7回 レンダリング1 レンダリングを構成する処理を理解し、スキャンライン法、Zバッファ法、レイトレーシング法といった各種レンダリングアルゴリズムを学修する。
第8回 レンダリング2 シェーディングモデルの基礎と概要を理解し、環境光や拡散反射、鏡面反射、透過、屈折などのマテリアル要素の計算式を学修する。加えて影付けのための考え方も学び、写実的な描画表現の要素を理解する。
第9回 レンダリング3 マッピングのための理論、手法、応用を学修する。フラクタルによるテクスチャ生成、アンチエイリアシング、バンプマッピングの理論、環境マッピング、ソリッドテクスチャ、イメージベーストライティングなどが代表的な項目となる。
第10回 中間試験 ここまでの学修内容をもとに筆記試験。その結果をふり返り、理解を深める。
第11回 レンダリング4 より写実的な表現を求める上で、大域照明計算を行うレンダリング技法が欠かせない。カラーブリーディング、コースティクスなどの高度な照明効果を得るために、ラジオシティ法、フォトンマッピング法などを学修する。
第12回 アニメーション1 基礎的なアニメーション手法を確認した後、成長のアニメーション、自然現象のアニメーション、AIを利用したアニメーションといった手続き型アニメーションの学修を進める。
第13回 アニメーション2 キャラクタアニメーション手法を確認した後、弾性、衝突、粘性といった要素が計算に含まれる物理ベースアニメーションについて学修する。
第14回 カラーマネジメント カラープロファイルの要素を知り、正確なリニアワークフローを行うための理論と手法を学修する。
第15回 CGシステム 映画、ゲーム、バーチャルリアリティ、拡張現実といったCGシステムの産業応用の実例を知り、それらを成立させているシステム構成、プログラム、グラフィック用API、アプリケーション、フォーマット、入出力装置などの技術を理解する。
本試験 |
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